せっかく自作したリードディフューザーが「香らない…」と悩んでいませんか。
見た目はおしゃれでも、香りが広がらなければ本来の魅力は半減してしまいます。
実はその原因は、オイルやアルコールの配合比率、スティックの素材、容器や設置場所といった基本的な要素にあることがほとんどです。
この記事では、香りが出ない典型的な理由を整理しながら、改善のための具体的なレシピや素材選びのコツを詳しく解説します。
初心者でも簡単に試せる基本配合から、ナチュラル派や持続重視の方に向けた応用レシピまで網羅。
さらに、安全に作るための注意点やおすすめの精油ブレンド例もご紹介します。
この記事を読めば、自分好みの香りを安心して楽しめる自作ディフューザーが完成します。
自作リードディフューザーが香らないのはなぜ?

自作のリードディフューザーを作ってみたのに、香りが全然広がらない…そんな経験はありませんか。
実は、ディフューザーの香りが弱いのにはいくつかの共通した原因があり、それを知るだけで改善できるケースが多いのです。
ここでは、香りが広がらない典型的な理由と、市販品と自作品の違いを整理してみましょう。
香りが広がらない典型的な原因
まず、自作ディフューザーの香りが弱い主な理由を挙げると次の通りです。
| 原因 | 具体例 |
|---|---|
| 配合比率 | 精油が濃すぎてスティックが吸い上げられない/薄すぎて香らない |
| リードスティック | 紙製やプラスチック製で吸い上げ力が弱い |
| 容器・環境 | 口径が合わない/寒すぎる/湿度が高すぎる |
これらの条件がひとつでも当てはまると、香りが広がらなくなるリスクが高まります。
自分の環境や素材選びを振り返ることが、改善の第一歩です。
市販品と自作品の違い
市販のリードディフューザーは、香りを拡散させやすい専用の溶剤や添加物を使用しています。
一方、自作では無水エタノールや精油といったシンプルな素材を使うため、香りの広がり方に差が出やすいのです。
つまり、自作では「素材選び」と「配合バランス」が香りの強さを決める最大のポイントになります。
次の章では、その中でも特に大事な「オイルやアルコールの配合」について解説していきます。
オイルやアルコールの配合で香りが変わる
香りの強さを大きく左右するのが、オイルとアルコールの割合です。
ちょっとしたバランスの違いで、香りが強すぎたり弱すぎたりしてしまうため、適切な配合を知ることが大切です。
ここでは、希釈率の黄金バランスとアルコールの種類による違いを整理します。
希釈率の黄金バランスとは
精油(エッセンシャルオイル)は原液のままでは濃すぎて、リードスティックがうまく吸い上げられません。
そのため、無水エタノールで適度に希釈する必要があります。
| 配合例 | 特徴 |
|---|---|
| エタノール90%+精油10% | 香り立ちが良く初心者向け |
| エタノール80%+精油10%+キャリアオイル10% | 香りはやや穏やかだが長持ち |
目安としては「エタノール9:精油1」が基本バランスと覚えておくと便利です。
そこにキャリアオイルを加えると香りの持続力が増しますが、入れすぎると吸い上げが悪くなるので注意しましょう。
アルコールの種類と香り立ちの関係
アルコールといっても種類によって香りの広がり方は変わります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 無水エタノール | 最も拡散力が高く精油との相性も良い |
| 消毒用エタノール(70%程度) | 水分を含むため揮発が遅く香りが弱い |
| ウォッカなどのスピリッツ | 代用できるが香りの純度が落ちることもある |
香りをしっかり楽しみたいなら、必ず「無水エタノール」を使うのがベストです。
適切なアルコール選びと配合比率の調整が、香りを最大限に引き出すコツなのです。
次の章では、香りを吸い上げる「リードスティック」の選び方を見ていきましょう。
リードスティックの素材と本数の選び方

リードディフューザーの香りは、スティックがオイルを吸い上げて空気中に広げる仕組みで決まります。
つまり、スティックの素材や本数を変えるだけで、香りの強さや広がり方に大きな差が出るのです。
ここでは代表的な素材の特徴と、本数や長さによる調整方法を解説します。
ラタン・竹・紙スティックの比較
市販されているスティックにはさまざまな素材があります。
素材ごとの特徴をまとめると次の通りです。
| 素材 | 特徴 |
|---|---|
| ラタン | 内部に空洞があり吸い上げ力が強い。最もおすすめ。 |
| 竹 | 吸収は良いが、香りが出にくい場合も。ナチュラルな見た目が魅力。 |
| 紙・プラスチック | コストは安いが吸い上げが弱く、自作ディフューザーには不向き。 |
香りをしっかり楽しみたいなら「ラタン製スティック」を選ぶのが基本です。
竹も自然素材として人気ですが、拡散力を優先するならラタンの方が安定します。
本数や長さによる香りの強さ調整
香りの広がりはスティックの「本数」と「長さ」でも変わります。
- スティックが多いほど香りは強く広がるが、オイルの減りも早い
- 短いスティックは香りが弱め、長いスティックは拡散力が強い
たとえば6本のラタンを使って香りが強すぎると感じたら、3?4本に減らすだけでバランスが取れます。
スティックの素材と本数を調整するだけで、香りの強さを自分好みにコントロールできるのです。
容器と置き場所で変わる香りの広がり
実は、同じ配合やスティックを使っていても「容器」と「置き場所」で香り方は大きく変わります。
ここでは、容器の口径や形状、そして設置環境の工夫について解説します。
容器の口径・形状が与える影響
容器の口の広さは、香りの拡散とオイルの持ちに直結します。
| 容器タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 口が狭い | 香りが弱め。長持ちはするが拡散しにくい。 |
| 口が広い | 香りが強い。拡散力は高いがオイルが早く減る。 |
おすすめは「中程度の口径」で、高さのある容器です。
これなら香りが適度に広がり、オイルも長持ちしやすくなります。
直射日光・通気性・湿度の落とし穴
置き場所によっても香りの広がりは変わります。
- 直射日光が当たると温度上昇でオイルが早く揮発する
- 風通しが悪いと香りがこもって広がらない
- 湿度が高すぎると香りの揮発が鈍る
特に「窓際の直射日光」と「エアコンの風が直接当たる場所」は避けるのが鉄則です。
おすすめは、風通しの良いリビングの棚や玄関の高い位置。
容器と環境を工夫するだけで、香りの感じ方は劇的に改善されます。
次の章では、実際に使える「基本レシピ例」を紹介します。
香りをしっかり楽しむための基本レシピ

素材や環境を整えても、配合レシピが適切でなければ香りは十分に広がりません。
ここでは目的別に、初心者からナチュラル派、持続重視の方まで活用できるレシピ例を紹介します。
自分のライフスタイルに合わせて選んでみてください。
初心者向け:揮発性重視のエタノール多め配合
はじめての方におすすめなのは、エタノールを多めに使ったシンプルなレシピです。
| 材料 | 割合 |
|---|---|
| 無水エタノール | 90% |
| 精油 | 10% |
エタノールは揮発性が高いため、精油の香りを素早く拡散させてくれます。
100ml作るなら、エタノール90ml+精油10mlでOK。
シンプルな配合で失敗が少なく、香りの広がりを実感しやすいのが魅力です。
ナチュラル派:キャリアオイルを加えたやさしい香り
自然素材を大切にしたい方は、キャリアオイルを加える方法がおすすめです。
| 材料 | 割合 |
|---|---|
| 無水エタノール | 70% |
| 精油 | 10% |
| ホホバオイルなどキャリアオイル | 20% |
キャリアオイルを加えると香りがやさしく長持ちします。
特にホホバオイルは酸化しにくく、アロマクラフトに向いています。
ただし、キャリアオイルを入れすぎるとスティックの吸い上げが悪くなるため注意が必要です。
持続重視:長持ちするブレンド比率
香りを長く楽しみたい方は、揮発を抑える成分を少し加えると良いでしょう。
| 材料 | 割合 |
|---|---|
| 無水エタノール | 80% |
| 精油 | 10% |
| グリセリンや植物性溶剤 | 10% |
グリセリンは粘度があるため、揮発速度をゆるやかにして香りの持続を助けます。
さらに、ラベンダーやサンダルウッドのように揮発が遅い精油をブレンドすると効果的です。
配合を工夫するだけで、自作でも市販品に近い持続力を実現できます。
よくある質問とプロのアドバイス
リードディフューザーを自作するとき、疑問や不安を感じる方は多いです。
ここでは特によくある質問に答えつつ、改善のヒントを紹介します。
香りを長持ちさせるコツ
「せっかく作ったのに香りがすぐ飛んでしまう…」という声はよく聞かれます。
- 容器の口を適度な大きさにする
- 直射日光やエアコンの風が当たらない場所に置く
- ラタンなど吸い上げ力の強いスティックを使う
- スティックを1週間に1度上下逆さにする
香りが弱くなったら、スティックを交換するのも有効です。
自宅で安全に作るための注意点
無水エタノールは非常に揮発性が高く、引火のリスクがあります。
- 必ず換気の良い場所で作業する
- 火気の近くでは絶対に使用しない
- 子どもやペットの手が届かない場所で保管する
安全対策を徹底することで、安心して香りを楽しむことができます。
おすすめの精油と相性の良いブレンド例
精油は種類ごとに香りの強さや持続時間が異なります。
| 精油 | 特徴 | 相性の良いブレンド |
|---|---|---|
| ラベンダー | 中程度の揮発性で安定した香り | ベルガモットやヒノキ |
| 柑橘系(オレンジ・レモンなど) | 爽やかで人気だが揮発が早い | パチュリやサンダルウッド |
| サンダルウッド | 重厚で長持ちする香り | 柑橘系と合わせるとバランス良し |
柑橘系だけだとすぐ香りが飛ぶため、必ず長持ちする精油とブレンドしましょう。
ブレンドの工夫次第で、季節や気分に合った香りを楽しめるのが自作の醍醐味です。
まとめ|自作リードディフューザーを香らせるコツ
ここまで、自作リードディフューザーが香らない原因と改善方法を見てきました。
最後に、記事のポイントを整理しておきましょう。
| チェックポイント | 対策 |
|---|---|
| オイルの配合比率 | エタノール9:精油1を基本に調整 |
| リードスティック | ラタンを選び、本数や長さで香りを調整 |
| 容器と設置場所 | 中口径容器を使い、直射日光やエアコン風を避ける |
| レシピの工夫 | 初心者はシンプル配合、持続重視ならグリセリンを追加 |
| 安全性 | 換気・火気厳禁、子どもやペットの手が届かない場所に設置 |
「香らない」と悩む多くの原因は、配合・素材・環境のどこかにあります。
その一つひとつを見直せば、自作でも市販品に負けないディフューザーを楽しむことができます。
自分好みの香りを作れるのは、自作ディフューザーの最大の魅力です。
この記事を参考に、香りが広がる空間づくりをぜひ実践してみてください。

