Google Geminiを使っていると、突然「現在リクエストが多数届いているため、対応できませんでした。」というエラーメッセージが表示されて使えなくなることがあります。
この現象は、リクエストの送信回数やトークン数の上限、あるいはサーバーの混雑によって発生する「レート制限」によるものがほとんどです。
本記事では、こうしたGeminiのリクエスト制限エラーについて、原因の特定から今すぐ試せる解決策、さらにはエラーを予防する使い方の工夫まで、ユーザー目線でわかりやすく網羅的に解説します。
突然のエラーに慌てないための保存版ガイドとして、ぜひ活用してください。
Geminiで「リクエストが多数届いているため対応できませんでした」と表示されるのはなぜ?

突然Geminiが使えなくなり、「リクエストが多数届いているため、対応できませんでした」と表示されたら、ちょっと焦りますよね。
この章では、このエラーの意味や、よく発生するタイミングについて分かりやすく解説します。
このエラーメッセージの意味とは?
このメッセージは、Geminiがあなたのリクエストを処理しきれない状態になっていることを示しています。
技術的には「レート制限(Rate Limit)」と呼ばれる仕組みに引っかかっている状態です。
これは、短時間に多くのリクエストが送られたときに、サーバーの負荷を避けるためにアクセス制限をかける機能です。
つまり、あなたが悪いわけではなく、Geminiの仕組みとして起こる正常な制御ということなんですね。
表示されやすい具体的なタイミングとは?
このエラーは、以下のようなシチュエーションで出やすくなります。
| シチュエーション | 発生理由 |
|---|---|
| 短時間に連続で質問した | 1分あたりのリクエスト上限に達する |
| 画像を何枚も送信した | 処理に必要なトークン数が多すぎた |
| 別の端末でもGeminiを使っていた | 同じアカウントの合計リクエスト数で制限された |
| アクセスが集中する時間帯 | サーバー全体が混雑している |
どれも珍しいことではなく、誰にでも起こり得る状況です。
リクエストエラーの主な原因一覧
では、具体的にどんな原因でこのエラーが発生するのかを整理してみましょう。
ここでは、ユーザーの行動やシステムの仕様に起因する代表的な原因を紹介します。
リクエスト回数の制限(RPM/RPD)に引っかかる
Geminiには、「1分あたりのリクエスト数(RPM)」と「1日あたりのリクエスト数(RPD)」の2つの制限があります。
たとえば、Gemini 2.5 Proの無料プランは、1分あたり2回、1日あたり100回が上限です。
これを超えると、エラー429が表示され、一定時間使用できなくなります。
トークンの使用量が多すぎる
Geminiでは、質問や回答の長さをトークン(文字数に近い単位)で管理しています。
この数が1分または1日で上限を超えると、たとえリクエスト回数が少なくてもエラーが出ます。
| モデル | 1分あたりのトークン数(TPM) | 1日あたりのトークン数(TPD) |
|---|---|---|
| Gemini 2.5 Pro | 4,000 | 制限あり(非公開) |
| Gemini 2.5 Flash | 1,000,000 | 非常に多い |
長文や画像を多用する人ほど、トークン制限に注意が必要です。
複数デバイスやタブの同時使用
同じGoogleアカウントで、複数の端末やブラウザタブから同時にGeminiを使うと、リクエストが合算されます。
「使っていないはずなのに制限に達した」という場合は、他の端末を確認しましょう。
通信環境やブラウザの影響も考えられる
一部のエラーは、サーバーではなくクライアント側の環境によって発生します。
たとえば、以下のようなケースがあります。
- VPNやプロキシの影響でリクエストが弾かれている
- 古いブラウザや拡張機能が干渉している
- Wi-Fiの不安定な接続で通信エラーが出ている
Geminiの問題に見えて、実はあなたの端末側の問題だったということも珍しくありません。
すぐに試せる!エラー解消の基本対処法

エラーが出たときに焦ってしまうのは当然ですが、落ち着いて以下の方法を順番に試せば、多くの場合すぐに解決できます。
この章では、誰でもすぐに実行できる基本的な解決策を紹介します。
まずは少し待ってみる
一番確実で簡単な方法は、そのまま数分待ってから再試行することです。
以下を目安にしてみてください:
| エラーの種類 | 推奨待機時間 |
|---|---|
| 429(Too Many Requests) | 1~2分 |
| 503(Service Unavailable) | 5~10分 |
| 日単位の制限(RPD) | 翌日まで |
急いで何度も連打するのは逆効果なので注意しましょう。
ページやアプリをリロード・再起動する
Geminiをブラウザで使用している場合は、ページのリロード(F5キーまたはCtrl+R)だけでも直ることがあります。
それでも直らない場合は、ブラウザ自体を一度閉じて再起動してみましょう。
アプリ版の場合も、バックグラウンドから完全に終了させてから再起動するのが効果的です。
新しいチャットを開始する
長い会話履歴が原因でトークン数制限に引っかかっているケースもあります。
そんなときは、「新しいチャット」を始めるだけで解決することがあります。
Geminiの画面上で「+」ボタンなどを使って、新たにスレッドを作成してみてください。
ログアウト・再ログインでセッションをリセット
アカウント情報やセッションに不具合がある場合は、ログアウトして再ログインするのも有効です。
- Geminiからログアウト
- ブラウザのキャッシュとCookieを削除
- 再度Googleアカウントでログイン
これで認証情報やセッションがリセットされ、エラーが解消されることがあります。
リクエスト制限を回避する7つのテクニック
毎回エラーが出るのはストレスですよね。
この章では、エラーを防ぐために、日常的にできるちょっとした工夫を7つ紹介します。
Flashモデルへの切り替えがおすすめな理由
Geminiには「Proモデル」と「Flashモデル」があり、Flashモデルは制限がかなり緩いです。
| モデル | 1分あたりのリクエスト数 | 1日あたりのリクエスト数 |
|---|---|---|
| 2.5 Pro | 2 | 100 |
| 2.5 Flash | 15 | 1,500 |
特別な理由がない限り、Flashモデルでの利用がおすすめです。
質問は短く、回数は分散させる
1回で多くの処理を求めるよりも、質問を分けて、時間を空けて送る方が制限にかかりにくくなります。
例:
- 悪い例:「PDFを要約して、図表も作って、関連質問を10個作って」
- 良い例:「まずPDFを要約してください」「次に関連質問を5つ作ってください」
プロンプトを簡潔にまとめる
不要な前置きや説明を省き、要点だけを伝えるようにしましょう。
これによりトークン数を抑え、制限にかかるリスクを軽減できます。
通信環境やブラウザを見直す
不安定なWi-Fi、古いブラウザ、過剰な拡張機能などが原因で接続が不安定になり、リクエスト失敗になることも。
Wi-Fiの電波や、Chrome・Edgeなどのブラウザのバージョンをチェックしてみてください。
画像や長文を控える
画像や非常に長い文章はトークン消費が激しく、制限を超えやすくなります。
どうしても必要なとき以外はテキスト中心のやり取りにするのが無難です。
ピーク時間帯を避ける工夫
平日の昼休みや夜間は利用者が集中し、エラーが起きやすくなります。
早朝や深夜など、比較的空いている時間帯の利用をおすすめします。
どうしても必要なら有料プランの検討も
仕事や研究で日常的にGeminiを使うなら、有料プランの方が安定して使えます。
特にAPIを利用する開発者にとっては、必要経費と考える価値があります。
エラーコード別の具体的な対処方法

Geminiで表示されるエラーは、メッセージだけでなく「コード番号」が付いていることがあります。
この章では、代表的なエラーコードごとに、原因と対処法を具体的に解説します。
エラー429「Too Many Requests」への対応
このエラーは、短時間にリクエストを送りすぎたときに出ます。
いわば「少し休んでね」というGeminiからのメッセージです。
対応策:
- 1〜2分待ってから再試行
- Flashモデルに切り替える
- 質問を短く分けて送る
- 新しいチャットを開始して履歴をリセット
また、「RESOURCE_EXHAUSTED」と一緒に表示される場合は、トークン数の上限を超えた可能性もあります。
エラー503「Service Unavailable」時の対応法
このエラーは、Geminiのサーバーが混雑しているときに出ます。
ユーザー側ではなく、Google側の処理能力が一時的に不足している状態です。
対応策:
| 対処法 | ポイント |
|---|---|
| 5〜10分ほど待つ | 大抵は数分で復旧する |
| Flashモデルに変更 | Proより混雑に強い |
| ピーク時間帯を避ける | 早朝・深夜がおすすめ |
その他のエラー(500・502・8・13など)
エラー500・502は、Geminiの内部エラーやゲートウェイの問題です。
8番・13番などの数字が付いたエラーは、具体的な原因が不明な場合もありますが、以下のように対処できます。
- エラー500/502: ページを更新、5分後に再試行、別ブラウザで試す
- エラー8/9: 通信環境を見直す、画像や長文の送信を避ける
- エラー13: Googleアカウントの年齢設定を確認する
「一晩待ったら直った」というケースも多いので、時間を置いて再試すのも有効です。
開発者向け:API使用時に注意すべき点
Gemini APIを使って開発している場合、通常よりも厳密な制限がかかるため、より慎重な設計が求められます。
この章では、開発者が注意すべきポイントを解説します。
Gemini APIのレート制限とは?
APIでは、RPM(1分あたりのリクエスト数)やTPM(1分あたりのトークン数)の制限が明確に定められています。
| モデル | RPM | TPM |
|---|---|---|
| 2.5 Pro(無料) | 2 | 4,000 |
| 2.5 Flash(無料) | 15 | 1,000,000 |
これを超えるとすぐにエラー429が返ってきます。
指数バックオフの実装で制限を乗り越える
連続でリクエストを送ってエラーが出た場合、すぐに再試行するとさらに悪化します。
そこで活用したいのが指数バックオフ(Exponential Backoff)です。
実装例:
- 最初の失敗 → 1秒待つ
- 2回目の失敗 → 2秒待つ
- 3回目の失敗 → 4秒待つ
- 4回目の失敗 → 8秒待つ…
このように待機時間を増やすことで、制限に引っかかりにくくなります。
安定運用には有料ティアの活用も視野に
頻繁にGemini APIを使うなら、有料プランにすることで制限が大幅に緩和されます。
Google Cloud Consoleからアップグレードが可能で、使用量に応じた課金体系です。
商用アプリや大規模な検証を行う場合は、早めに移行を検討しましょう。
Google側の問題の可能性とその確認方法
すべての対処を試しても解決しない場合、原因はGoogle側にある可能性があります。
この章では、Googleのサーバーに問題があるかどうかを調べる方法を紹介します。
サーバー障害の有無をチェックする手順
まず最初に確認すべきなのが、Google公式の障害情報です。
以下の手順で確認できます:
- Google Workspace Status Dashboardを開く
- 「Gemini」または「AI Services」に該当する項目がオレンジや赤色になっていないか確認
サービス名が一覧にない場合でも、Google全体の障害が影響していることがあります。
SNSやDownDetectorで他ユーザーの状況を確認
リアルタイムの情報は、SNSが一番早いこともあります。
以下の方法で「自分だけなのか」を確認できます。
| プラットフォーム | 確認方法 |
|---|---|
| Twitter / X | 「Gemini エラー」「Gemini down」などで検索 |
| r/GeminiAI などでトピックをチェック | |
| DownDetector | 「Google」や「Gemini」で検索し、障害報告の数を確認 |
多数のユーザーが同時に報告していれば、Google側の障害である可能性が高いです。
まとめ:焦らず対処すればGeminiは快適に使える
ここまで、Geminiで「リクエストが多数届いているため、対応できませんでした」と表示される原因と、その対処法を幅広く解説してきました。
最後に、ポイントをまとめて振り返りましょう。
まずはエラーの種類と原因を知ろう
- 429エラー: リクエスト数やトークン数の制限超過
- 503エラー: Googleサーバーの混雑が原因
- 500/502エラー: 内部的な処理ミスや接続の問題
- 数字付きエラー: 状況により原因はさまざま
まず原因を知ることで、正しい対処法が見えてきます。
最も効果的なのはFlashモデルと短文化
多くの問題は、モデル選択と質問の工夫で回避できます。
- Flashモデルに切り替える
- 質問は短く、必要なことだけを聞く
- 連続使用を避けて時間を空ける
それでも解決しない場合は、環境の見直しや、Googleの障害情報の確認も忘れずに。
Geminiは非常に便利なツールですが、正しく使えばもっと快適になります。
焦らず、丁寧に、そして賢く使っていきましょう。

