「グラタンをもっと香ばしく、もっとおいしく仕上げたい」
そんな思いから“追いバター”という一手間を加える人が増えています。
しかし、そのバターをどのタイミングで、どこに乗せればいいのか迷ってしまうことはありませんか？
特にチーズとの重ね方によって、仕上がりが大きく変わるからこそ、正しい順番を知っておくことはとても重要です。
この記事では、グラタンに追いバターを入れる理由から、ベストなチーズとの順番まで、悩みを解消しながら丁寧に解説します。
追いバターってなに？グラタンに入れる理由とは
グラタンはホワイトソースとチーズを使った定番のオーブン料理ですが、「追いバター」とは、焼く前に上から少量のバターを加えるテクニックのことです。
このひと手間で仕上がりの風味が格段に変わります。
主な理由は以下のとおりです。
- コクと香りが増す
バターは加熱されると「焦がしバター」のような香ばしさを放ち、全体の風味を豊かにしてくれます。 - 表面に美しい焼き色をつける
チーズだけでは焼き目にムラが出たり、乾燥した仕上がりになってしまうことがありますが、バターを加えることで表面が均一に焼け、ツヤと焼き色が加わります。 - しっとり感のある食感を保つ
ホワイトソースが乾きにくく、より滑らかな口当たりになります。
よくある誤解として、「バターはたっぷり乗せた方がおいしくなる」という考え方がありますが、実はこれは逆効果です。
バターが多すぎると、表面がべたついたり、ソースの味がぼやけてしまうことがあります。
大切なのは、適量を適切な位置に使うことなのです。
チーズとバター、順番が違うとどうなる？
「追いバターはチーズの上に乗せる？それとも下に入れる？」
この疑問に明確な答えを持っている人は意外と少ないかもしれません。
しかし、この順番によってグラタンの仕上がりがまったく異なるのです。
まずはそれぞれの順番での違いを見てみましょう。
チーズの上にバターを乗せる場合
- チーズの表面に直接バターがのることで、焼いたときにバターが溶けて広がり、表面全体がツヤっとした黄金色になります。
- 香ばしい風味が強く出て、香りが引き立ちます。
- ただし、バターの油分がチーズに絡まず、表面が少し脂っぽくなる可能性もあります。
チーズの下にバターを忍ばせる場合
- チーズがバターを覆うことで、バターがホワイトソース側にしみ込みやすくなります。
- 表面はやや乾いた質感になることがありますが、中はしっとりとした仕上がりになります。
- バターの香ばしさよりも、コクや口当たりを重視したいときに向いています。
このように、順番によって「香ばしさ」重視か「しっとり感」重視かが変わってくるのです。
結論：追いバターとチーズのベストな順番
どちらの順番にもメリットはありますが、「香ばしさ」「見た目の美しさ」「食欲をそそる香り」を重視するなら、以下の順番がおすすめです。
1. ホワイトソースを敷く
2. 具材をのせる
3. チーズをたっぷりのせる
4. 最後に、チーズの“上”にバターを点々と乗せる（5～6g程度）
この順番で焼き上げると、バターがチーズの表面で溶けて広がり、ムラなく焼き色がつきやすくなります。
また、バターの香りが直に立ち上がるため、食卓に置いた瞬間に「おいしそう！」という印象を与えることができます。
一方で、しっとり感や油っぽさを抑えたい場合は、チーズの下にバターを少量入れる方法も試す価値があります。
おすすめの追いバター活用法と注意点
- バターの種類は？
追いバターには無塩バターがベストです。
チーズにも塩分があるため、有塩バターを使うと塩気が強くなりすぎる可能性があります。
- 分量の目安は？
1人前（小皿）につき5～6g程度が目安です。
あまり多くすると油っぽくなったり、チーズが溶けすぎて表面がベチャッとすることがあります。
- 入れ方の工夫
バターは薄くスライスして数か所に分けて置くと、焼きムラが出にくくなります。
全体にまんべんなく香ばしさを加えたいときに有効です。
【まとめ】たったひと工夫でグラタンが変わる！
グラタンを格上げする「追いバター」は、入れ方ひとつで味も香りも食感も変わります。
特に、チーズとの順番は仕上がりを左右する大きなポイントです。
- 香ばしく焼き上げたいならチーズの上にバター
- しっとり感を重視したいならチーズの下にバター
自分の好みに合わせて使い分けることで、家庭のグラタンがまるでレストランのような一皿になります。
今日からぜひ、追いバターの使い方を見直してみてください。
ほんのひと手間が、驚くほどの違いを生み出してくれるはずです。
